MTを使う為のPerlモジュールのインストール:Image::Magickのインストール

先日、MT環境構築におけるPerlモジュールのインストールについて述べましたが、一番躓くのが、Image::Magickモジュールのインストールと思われます。

特にcpan経由でインストールする際に、躓く人が多いかと思います。

という事で、今回は Image::Magickモジュールのインストールについて(自身も含めて)躓かない為にどうすべきか考えて行きます。

Image::Magickとは

このImage::Magickというモジュール、具体的にはLinux向けの画像処理ライブラリ「ImageMagick」をperlから利用できるようにする為のモジュールで、MTにおいてはサムネイルの作成など画像処理に用いられるライブラリです。

ImageMagickの公式サイト
http://www.imagemagick.org/

MT環境構築において必須ではなく、GDなど他のモジュールで代用出来るのですが、画像処理関連のMTプラグインで利用される事が多く、実質必須に近いプラグインと言ってもよいでしょう。

cpanのアーカイブでは、PerlMagickというパッケージに含まれています。
http://search.cpan.org/~jcristy/PerlMagick-6.89-1/Magick.pm

cpanからのImage::Magickインストールが躓く原因とその対策

ただ、cpanからインストールを行おうとするとインストール途中で躓く事が多いと思われます。
以降に、原因を説明します。

原因1

躓く原因の一つは、次の参考リンクより、Image::MagickモジュールのバージョンとImageMagickライブラリのバージョンの不一致にあるそうです。
バージョンを合わせておけ、ということですね。

参考

[Perl]ImageMagickとImage::Magickの違いについてそろそろ一言いっておくか。 - DQNEO起業日記
http://dqn.sakusakutto.jp/2011/08/perl-imagemagick-imagemagick.html

原因2

そもそもImageMagickのライブラリがインストールされてないと、うまく行きません。
yum 、もしくはソースからインストールしておきましょう。

yumでインストールする場合

次のコマンドを実行します。

yum install ImageMagick

ソースからインストールする場合

ImageMagickの公式サイトにてソースが配布されています。
http://www.imagemagick.org/script/download.php

ここから次のような形で、ソースのアーカイブをダウンロード→解凍→インストールします。

ftp://ftp.kddlabs.co.jp/graphics/ImageMagick/ImageMagick-6.9.0-9.zip
unzip ImageMagick-6.9.0-9.zip
cd ImageMagick-6.9.0-9
./configure
make
make install

なお、ImageMagickのソースのアーカイブ内には、PerlMagickをインストールする為のパッケージが含まれています。
次のように、./configure の実行時にオプションを付加する事で、ImageMagickのインストールの際に、併せてperlのImage::Magickモジュールをインストールすることが出来ます。

./configure -with-perl

バージョンを指定してImage::Magickモジュールをインストールする

前述で「ImageMagickのライブラリとImage::Magikのバージョンを合わせておきましょう」とは書きましたが、このバージョンを合わせる作業は少々手間がかかるかもしれません。
というのも、現状cpanで公開されているPerlMagickパッケージに求めるバージョンが無い場合、ImageMagickのライブラリのインストールからやり直さねばならないようです。
※現状確認したところ、PerlMagickはcpan上では最新バージョンしか公開されていませんでした。

具体的には、ImageMagickの公式サイト内の次のページに記載があるのですが、
http://www.imagemagick.org/script/perl-magick.php

yum からインストールしない場合は、ImageMagickのライブラリのソースインストール時に、Image::Magickも一緒にインストールするように指定するよう記載があります。
インストール元のソースは、公開されているダウンロード先のURLに求めるバージョンのソースがない場合は、ImageMagickの公式リポジトリからsvnコマンドでソースをダウンロードせねばなりません。
http://trac.imagemagick.org/wiki

例えば、svnでバージョン6.7.8のソースをダウンロードしてモジュールをインストールするまでは、次の手順でOKでした。

cd /usr/local/src
svn co https://subversion.imagemagick.org/subversion/ImageMagick/branches/ImageMagick-6.7.8 ImageMagick-6.7.8
./configure -with-perl
make
make install

そもそもImage::Magickはcpanでインストールすべきではないのか

cpanから全くできない、というわけではないのですが、Webの記事を見ていると、cpanでのインストールを諦めてyum、もしくは前述のようなソースからのインストールを行う方が多い様です。

どうしてもうまくいかない時は

環境の問題などでどうしてもうまくいかない時は、私はまだ試していませんが、次を参考にしてみてはどうでしょうか。

ImageMagickインストール済みのとこからImage::Magick(PerlMagick)をコンパイル・インストールする方法 - Qiita
http://qiita.com/DQNEO/items/2fb9745831d7d86813e3

ソースインストールの場合において、PerlMagickアーカイブ内の ./configure を実行する際に、パラメータ指定で改善される場合がある、との事です。

あ~ゆ~どりま~ | Image::Magick(PerlMagick)がインストールできない
http://ayd.jp/p_blog/archive-201301/article-1358703342.html

ソースインストールの場合に、make コマンドでファイルが見つからない類のエラーが出た際の回避方法を解説されています。

まとめ

さらっと言えば、次のような感じでしょうか。

  • cpanでは運が良くないとさらっとインストールできない
  • 簡単に行きたいならyum
  • バージョン指定したいならソースインストール

あと、今回記事を書くにあたって色々調べていて分かってきたのですが、他のcpanからインストールできるようなperlモジュールと比べると、Image::Magick モジュールはインストールにおいて若干特異なモジュールだな、と感じました。

また、今回記事を書くにあたっては、DQNEO氏の記事を結構参考にしてます、ありがとうございますm(__)m。

関連するタグ

関連するタグは現在ありません。